金曜日, 7月 24, 2009

VMware Server 基礎 (第2回、データストアの管理)

[概要]
VMware Serverを使用する際にバーチャルマシンのイメージや、ゲスト用のOS媒体のイメージを格納する場所"データストア(Datastore)"の管理方法を説明します。

[詳細]
VMware Serverでは、インストールの際にデフォルトとなるデータストアを作成しますが、容量が足りないないやネットワーク・ストレージ上で管理したいなどの理由から、デフォルト以外の場所にデータストアを配置したいことがあるかもしれません。
その際には、データストアを追加することが出来ます。今回はその設定方法について、ローカルディスクとネットワーク上のファイル共有(NFS,CIFS)にデータストアを作成する場合と、名前の変更、削除について説明します。
  1. データストアの作成
    1. "Summary"タブにある"Add Datastore"をクリックして、データストアの作成画面を起動します。


    2. 一意となるデータストア名を"Name"に入力します。

    3. ストレージタイプを選択します。
      1. "Local Database"
        ローカルディスクに作成します。
        "Directory Path"にデータストアとするディレクトリのパスを入力します。
        [Windowsホストの場合の例]
        d:\Virtual_Machine
        [Linuxホストの場合]
        /usr/share/Virtula_machine


      2. "Network File System" (Linuxホストのみ)
        • データストアをNFSサーバに作成します。
        • "Server"にはNFSサーバ名、もしくはIPアドレスを入力します。
        • "Folder"にはマウントポイントを指定します。
        注意)
        • NFS先にデータストアを作成する場合には、あらかじめOS上でマウントしておく必要があります。
        • "Server"には、mountコマンドで表示されるサーバ名を指定しなければなりません。
        • "Folder"にはマウントポイント以外は指定できません。

        • 上記に従わない場合"NasVolumeNotMounted: Operation failed."のエラーで、データストアの作成が失敗します。


      3. "CIFS" (Windowsホストのみ)
        データストアをCIFS共有のファイル・サーバに作成します。
        • "Server"にはコンピュータ名、もしくはIPアドレスを入力します。
        • "Folder"にはデータストアとする共有フォルダ名を入力します。
        • "Username"にはファイル共有を行うユーザ名を入力します。
        • "Password"には"Username"で指定したユーザのパスワードを入力します。


    4. 作成されたデータストアを確認します。
      "Summary"タブの"Datastores"にデータストアが表示されていれば、作成に成功しています。


  2. データストア名の変更
    1. 名前を変更するデータストアを"Summary"のタグの"Datastores"の中から選択します。
    2. "Commands"の中から"Rename Datastore"をクリックします。
    3. "Rename Datastore"のダイアログがポップアップしますので、データストア名を入力して"OK"を押してください。


  3. データストアの削除
    1. 名前を削除するデータストアを"Summary"のタグの"Datastores"の中から選択します。
    2. "Commands"の中から"Remove Datastore"をクリックします。
    3. 確認のダイアログがポップアップしますので、間違えなければ"OK"を押してください。


以上でデータストアの管理について説明は終わりです。
次回はバーチャルマシンのHWプロパティについて説明します。

火曜日, 7月 21, 2009

VMware Server 基礎 (第1回、バーチャルマシンの自動起動)

[概要]
VMware Server 2の起動・停止時に、バーチャルマシンを自動起動・停止させる方法について説明します。

[詳細]
VMware Server 2のサーバの起動時・停止時に、バーチャルマシンを同時に起動させる/させいない、または、停止方法などの制御について説明します。
  1. バーチャルマシン起動・停止についてのプロパティの変更ウインドの起動
    まず、バーチャルマシン自動起動・停止を設定するプロパティ画面を開きます。
    • VMware Infrastructure Web AccessのInventoryにあるVMware serverホスト選択します
    • 次に"Edit Virtual Machine Startup/ Shutdown"をクリックして、プロパティ変更画面を起動します。


  2. 自動起動・停止の有効化
    "Allow virtual machines to start and stop automatically with the system"にチェックをして、バーチャルマシンのプロパティを変更できるようにします。


  3. デフォルト設定
    必要に応じて、起動・シャットダウン遅延時間、振舞いのデフォルトを変更します。
    • 起動遅延時間の設定(Default Startup Delay)
      次のバーチャルマシンの起動を開始するまでの時間を設定します。

    • VMware Toolsが開始したら次のバーチャルマシンを起動("Start next VM immediately if the VMwre Tools start")
      起動遅延時間前にバーチャルマシンのVMware Toolsが開始されたら、次のバーチャルマシンを起動するようにします。

    • シャットダウン遅延時間の設定(Default Shutdown Delay")
      次のバーチャルマシンのシャットダウンを開始するまでの時間を設定します。

    • シャットダウン・アクション
      • ShutDown Guest
        ゲストOSのシャットダウンを行います。
      • Power Off
        シャットダウンをせずに、バーチャルマシンの電源を切ります。
      • Suspend
        バーチャルマシンのサスペンドを行います。

  4. バーチャルマシンの起動順序の設定
    バーチャルマシンを起動する順序を設定します。
    • Specified Order
      ここにあるバーチャルマシンは、上から並んでいる順に起動します。
    • Any Order
      ここにあるバーチャルマシンは、"自動起動"にあるバーチャルマシンの起動後、任意の順序で起動します。
    • Manual Startup
      ここにあるバーチャルマシンは自動起動しません。手動で起動してください。



  5. バーチャルマシンごとの起動/シャットダウンの振舞いの設定
    必要であれば、デフォルト設定を上書きして、バーチャルマシンごとに起動/シャットダウンの振舞いを設定します。変更したいバーチャルマシンを選んで、"Edit"を押してくください。


以上でバーチャルマシンの自動・停止起動方法についての説明を終わります。
次回はデータストアの管理について説明します。

月曜日, 7月 20, 2009

XenServer 入門 (第1回、XenServerのインストール)

[概要]
Citrix XenServerインストールについて説明しています。

[詳細]
Citrix XenServerは、フリーのバーチャルマシンモニタ(VMM)であるXenをベースにした仮想化環境で、XenのコミュニティをリードするCitrix社が、コミュニティのハイパーバイザに、豊富な運用管理機能を付加しています。
ここでは、XenServer 5.5をベースに説明し、管理クライアントのXenCenterについては、英語版5.5と日本語版5.0とについて触れていきます。

  1. Citrix XenServerの入手
    XenServerは、Citrix社のWebサイトから、インストールCDのイメージをダウンロードすることから始まります。
    1. Citrix社のWebサイトにアクセスし、XenServerのダウンロードページで必要事項を記入して「ダウンロードに関する確認」に同意します。


    2. ダウンロードページから、次のファイルをダウンロードします。

      • XenServer Disc 1

      • "Citrix XenServer product installer includes XenServer, XenCenter administration console installer, and product documentation."
      • XenCenter

      • XenServer Disc 2 (これは必要に応じて、ダウンロードしてください。)
        "Linux Guest Support includes templates and other tools required for support of Linux guests. "

      各ファイル毎にダウンロード・マネージャを使うかどうかを答えてダウンロードを行います。

    3. ダウンロードしたイメージを、CDROMもしくはDVD±ROMの媒体へ書き込みます。書き込みについては、イメージを媒体に転記できるツールを使用してください。

  2. XenServerのインストール

    1. インストールするホスト・マシンに、既に別のOSが入っている場合にはMBRを初期化します。MBRの初期化については、こちらを参照してください。

    2. 作成した媒体を光学ドライブに入れて、光学ドライブから起動します。
      なお、光学ドライブから起動するように、BIOSを設定する必要な場合があります。

    3. kernelの起動が終わると、インストールの開始画面になりますので、"Enter"キーを押すか、しばらく放置すると次に進みます。


    4. 使用しているキーボードを選択します。

    5. 操作(operation)を選択します。
      今回はインストールなので"Install or upgarade XenServer Host"を選択します。


    6. インストール実行の確認画面では、"OK"を選択します。

    7. エンドユーザライセンス(End User License Agreement)に同意します。


    8. 以前にXenServerがインストールされていた場合には、"Install Type"の選択画面が表示されます。今回はクリアインストールを行うので、"Perform clean installation"を選択してください。

    9. プライマリデバイスを選択します。
      リストにある中からプライマリにするディスクを選択してください。通常は先頭のディスク(/dev/sdaか/dev/hda)を指定します。


    10. ゲストストレージ(Guest Storage)を選択します。
      ここでははゲスト(=バーチャルマシン)のイメージを格納するためのストレージを選択しています。

    11. インストール元を指定します。
      今回はインストール媒体を作成していますので、"Local media"を選択してください。

    12. Linux Packの追加インストールの選択を行います。

    13. インストール媒体のチェックを行うかどうかを選択します。
      しない場合は"Skip verification"を選択します。


    14. rootのパスワードを設定します。

    15. 管理用に使用するネットワークを選択します。

    16. 管理用ネットワークの設定を行います。


    17. ホスト名とDNSサーバを指定します。


    18. タイムゾーンを選択します。

    19. 時刻を設定します。
      NTPを選択したときにはNTPサーバの指定画面に、手動(Manual time entry)を選択したときにはインストール確認画面が表示されます。なお、手動を選んだ場合にはインストール後管理コンソールから、時刻を設定してください。

    20. インストール確認画面で"Install XenServer"を選択すると、インストールが開始されます。


    21. インストールが終了すると、リブートの確認が画面が表示されますので"OK"で、ホストのリブートを行います。なお、インストール媒体を取り出すことを忘れないようにしてください。



      リブート後、管理コンソールが表示されれば、インストールは完了です。



次回は、管理クライアント"XenCenter"のセットアップについて説明します。

tar で特定のファイル/ディレクトリ除外する方法

[概要]
tar コマンドでアーカイブするときに、特定のファイル/ディレクトリを除外する方法を説明しています。

[詳細]
tar コマンドでアーカイブするときに、特定のファイルやディレクトリ(以下まとめてファイル)を除外して、固めたいことがありますが、tar コマンドのオプションだけで実現することが出来ます。
以下はその方法について説明していきます。

  • 除外するファイル名を直接指定する場合
    "--exclude"オプションの後に、除外したいファイル名指定します。

    tar cvf foo.tar ./bar --exclude lost+found

    正規表現も使うことが出来ます。下の例は末尾が".c"と".o"のファイルを除外します。
    tar cvf foo.tar ./bar --exclude *.[c,o]

  • 複数のファイルを除外する場合
    正規表現が使えるので、正確には複数のパターンを除外する場合になりますが、除外するパターンを記述したファイルを用意して、"-X"オプションの後にそのファイルに指定します。
    下記の例は"kernel"と"lib"で始まるファイルと"log"というファイルを除外するための例です。ファイル名は任意です。

    kernel*
    lib*
    log

    上記のファイルをホームディレクトリに"bar.txt"として作成した場合、コマンドの実行は次のようになります。

    tar cvfz foo.tgz ./var -X ~/bar.txt
正規表現とファイルをうまく使って、最適なアーカイブを作成することが出来ます。