Linux マシンとNS4300Nとで、APC製UPSを共有する設定を説明しています。
[詳細]
NS4300NはAPC社のUPSを使用して停電時に安全にシャットダウンをする機能がついています。
しかしながら、PCのストレージとしてNASを使用する場合は、サーバをシャットダウンしてからNASをシャットダウンしないと、PC側のデータが壊れたり失われたりする問題が起こります。
そのためには、両者を連携させてシャットダウンを行う必要があります。
さて、NS4300Nの電源制御は、はapcupsdを使用しています。このapcupsdはNIS Serverとして稼動されることが可能です。Clientとしては動作しません。
そこで、Linux マシンにもapcupsdをセットアップして、NS4300Nをサーバ、Linux PCをクライアントして使用することで連携稼動させることが出来ます。
- NS4300N側の設定
- NS4300N側の事前準備
この設定を行うためには、NS4300Nへtelnetでログインする必要があります。
まず、Promise SmartStar NS4300Nのtelnetを有効にするとNS4300N Telnet 再有効化を、参考にNS4300Nのtelnetを使用できるようにしてください。 - 設定ファイルの編集
NS4300N側の設定ファイルは、/etc/apcupsd.confです。(apcupsdのデフォルトである/etc/apcupsd/apcupsd.confではないので注意。)sudo vi /etc/apcupsd.conf
次の行を追記します。NETSERVER on
NISIP 0.0.0.0
NISPORT 6543注意:ネットワークの設定をした以降は、UPSの設定に変更を加えたい場合には必ずこのファイルを編集してください。WEBコンソールから変更を加えると上書きされてネットワークの設定が消されてしまいます。 - apcupsdの再起動
apcupsdを再起動します。[root@ns4300n]# /etc/init.d/apcupsd stop
[root@ns4300n]# /etc/init.d/apcupsd start - 起動の確認
apcaccessを使用してSTATUSがOnlineであることを確認します。[admin@ns4300n]# apcaccess
APC : 001,033,0825
DATE : Wed Feb 11 22:10:14 GMT-8 2009
HOSTNAME : ns4300n
RELEASE : 3.10.17
VERSION : 3.10.17 (18 March 2005) debian
UPSNAME : APCUPS
CABLE : USB Cable
MODEL : Back-UPS ES 350
UPSMODE : Stand Alone
STARTTIME: Wed Feb 11 08:07:36 GMT-8 2009
STATUS : ONLINE
<中略>
BATTDATE : 2000-00-00
NOMBATTV : 12.0
FIRMWARE : 23.B1.D USB FW:B1
APCMODEL : Back-UPS ES 350
END APC : Wed Feb 11 22:10:14 GMT-8 2009
apcupsdのサーバとして動作していることを確認します。
次のように表示されれば正しく動作しています。netstat -tan | grep 6543
tcp 0 0 0.0.0.0:6543 0.0.0.0:* LISTEN - Linuxマシン側の設定
- CentOS, RHELを使用している際の事前準備
CentOS, RHELは、apcupsdを提供していいないので、rpmrepo projectにあるパッケージを使用します。
ここから、パッケージを入手してyumのリポジトリにRPMforgeを追加します。 - apcupsdのインストール
- CentOS, RHELを使用している際のインストール
yumを利用してインストールします。yum install apcupsd
- debian, Ubuntuを使用している際のインストール
aptitude を使用してインストールします。aptitude install apcupsd
- CentOS, RHELを使用している際のインストール
- 設定ファイルの編集
Linux側の設定ファイルは、/etc/apcupsd/apcupsd.confです。sudo vi /etc/apcupsd.conf
次のように該当する行を変更、または追記します。UPSCABLE ether
UPSTYPE net
DEVICE NS4300NのIPアドレス:6543
なお、MINUTESの値は、NS4300Nで設定したMINUTESの値 + Linux PCのシャットダウンに必要な時間を設定してください。
例えば、NS4300NのMINUTESの値が3分、Linux PCのシャットダウンにかかる時間が2分の場合は、3+2=5(分)と設定します。 - apcupsdの再起動
apcupsdを再起動します。[root@linux]# /etc/init.d/apcupsd stop
[root@linux]# /etc/init.d/apcupsd start - 起動の確認
apcaccessを使用してSTATUSがSlaveで動作していることを確認します。[root@linux]# apcaccess
APC : 001,032,0836
DATE : Wed Feb 11 22:24:23 PST 2009
HOSTNAME : linux
RELEASE : 3.14.3
VERSION : 3.14.3 (20 January 2008) redhat
UPSNAME : APCUPS
CABLE : Ethernet Link
MODEL : Back-UPS ES 350
UPSMODE : Stand Alone
STARTTIME: Wed Feb 11 22:24:21 PST 2009
MASTERUPD: Wed Feb 11 22:24:23 PST 2009
MASTER : 192.168.1.8:6543
STATUS : ONLINE NOBATT SLAVE
<中略>
STATFILE /var/log/apcupsd.status
LOGSTATS off
DATATIME 0
UPSNAME ES350-2
以上で設定は終わりです。
実際にUPSのコンセントを抜いて動作確認をしてみてください。
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