VMware Server Linuxホスト版において、仮想ネットワークの設定について説明しています。
[詳細]
VMware Serverでは、仮想ネットワークの種類が3つあます。Linuxホスト上でのそれらの設定方法について説明します。
- ブリッジ接続
バーチャルマシンのネットワークカードを、ホストマシンのネットワーク・カードにバインドすることで、ホストマシンと同じLAN上に仮想マシンがあるように見えます。 - NAT接続
仮想ルータを通して、仮想環境の外部ネットワークにアクセスします。 - host-only接続
仮想環境の中だけで利用するネットワークを構成します。外部ネットワークに接続することができません。
さて、仮想ネットワークの設定には、"/usr/bin/vmware-config.pl"を使用して、VMware Serverの設定の再構築を行います。
- "/usr/bin/vmware-config.pl"をrootで実行し、モジュールの作成、インストールパスの指定を行います。
なお、デフォルトには前回の値が設定されますので、変更がなければデフォルトで進めてください。 - ネットワークの設定をスキップするかどうかの質問に"no"と入力し、ネットワークをバーチャルマシンで使用するに"yes"と入力してください。Would you like to skip networking setup and keep your old settings as they are?
(yes/no) [yes] no
Do you want networking for your virtual machines? (yes/no/help) [yes] - 仮想ネットワーク変更を行う方法を選択します。今回は詳細な設定を行える"editor"を選択してください。Would you prefer to modify your existing networking configuration using the
wizard or the editor? (wizard/editor/help) [wizard] editor - 現在の仮想ネットワークが表示され、変更実行の再確認に答えます。The following virtual networks have been defined:
. vmnet0 is bridged to eth0
. vmnet1 is a host-only network on private subnet 192.168.6.0.
. vmnet8 is a NAT network on private subnet 192.168.123.0.
Do you wish to make any changes to the current virtual networks settings?
(yes/no) [no] yes - 変更、追加したい仮想ネットワークの番号を入力します。番号は"vmnet0"の数字の部分になります。
ネットワークが存在する場合には、変更の確認に答えます。Which virtual network do you wish to configure? (0-254) 1
The network vmnet1 has been reserved for a host-only network. You may change
it, but it is highly recommended that you use it as a host-only network. Are
you sure you want to modify it? (yes/no) [no] yes - 仮想ネットワークの詳細設定を行います。
- ブリッジ接続
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"bridged"と入力します。What type of virtual network do you wish to set vmnet0?
(bridged,hostonly,nat,none) [hostonly] bridged - 仮想ネットワーク名を入力します。これはすべての仮想ネットワークで一意である必要があります。Please specify a name for this network.
[Bridged] - ブリッジするデバイスを入力します。デバイスが空き1つしかない場合は自動的に選択されるので、表示されません。Your computer has multiple ethernet network interfaces available: eth0, eth1.
Which one do you want to bridge to vmnet0? [eth0] eth1
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"bridged"と入力します。
- host-only接続
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"hostonly"と入力します。What type of virtual network do you wish to set vmnet0?
(bridged,hostonly,nat,none) [bridged] hostonly - 仮想ネットワーク名を入力します。これはすべての仮想ネットワークで一意である必要があります。Please specify a name for this network.
[Hostonly] Hostonly1 - 既に仮想ネットワークが構築してある場合には、同じ設定を使用するかどうかを確認されます。変更する場合は"no"を入力します。The host-only network is currently configured to use the private subnet
192.168.210.0/255.255.255.0. Do you want to keep these settings? [yes] no - host-only接続に使用するネットワークアドレスについて、vmware-config.plが空きプライベート・ネットワークを検索して自動的に割り当てるか、手動で割り当てるかを選択します。手動で割り当てる場合は"no"を入力します。自動割当にした場合、開いているネットワークアドレス対して、Class C、つまり24bi(e.g. 192.168.12.0/255.255.255.0)のサブネットマスクが割り当てられます。Do you want this program to probe for an unused private subnet? (yes/no/help)
[yes]
Probing for an unused private subnet (this can take some time)...
The subnet 172.16.130.0/255.255.255.0 appears to be unused.
自動設定の場合は、上記のように取得したネットワークが表示されます。 - 手動割当てを選択した場合は、ネットワークアドレスとサブネットマスクを設定します。What will be the IP address of your host on the private
network? 192.168.2.0
What will be the netmask of your private network? 255.255.255.0
既存の仮想ネットワーク(変更中の自身のネットワークも含む)のネットワークアドレスが、重なる場合確認画面が表示されます。通常は重なるようなネットワーク設定は行わないと思いますので"no"と答えてください。The new private network has collided with existing private networks vmnet2,
vmnet8. Are you sure you wish to add it? [no]
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"hostonly"と入力します。
- NAT接続
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"nat"と入力します。What type of virtual network do you wish to set vmnet0?
(bridged,hostonly,nat,none) [bridged] nat - 仮想ネットワーク名を入力します。これはすべての仮想ネットワークで一意である必要があります。Please specify a name for this network.
[Hostonly] Nat1 - 既に仮想ネットワークが構築してある場合には、同じ設定を使用するかどうかを確認されます。変更する場合は"no"を入力します。The NAT network is currently configured to use the private subnet
192.168.210.0/255.255.255.0. Do you want to keep these settings? [yes] no - NAT接続に使用するネットワークアドレスについて、vmware-config.plが空きプライベート・ネットワークを検索して自動的に割り当てるか、手動で割り当てるかを選択します。手動で割り当てる場合は"no"を入力します。自動割当にした場合、開いているネットワークアドレス対して、Class C、つまり24bi(e.g. 192.168.12.0/255.255.255.0)のサブネットマスクが割り当てられます。Do you want this program to probe for an unused private subnet? (yes/no/help)
[yes]
Probing for an unused private subnet (this can take some time)...
The subnet 172.16.130.0/255.255.255.0 appears to be unused.
自動設定の場合は、上記のように取得したネットワークが表示されます。 - 手動割当てを選択した場合は、ネットワークアドレスとサブネットマスクを設定します。What will be the IP address of your host on the private
network? 192.168.2.0
What will be the netmask of your private network? 255.255.255.0
既存の仮想ネットワーク(変更中の自身のネットワークも含む)のネットワークアドレスが、重なる場合確認画面が表示されます。通常は重なるようなネットワーク設定は行わないと思いますので"no"と答えてください。The new private network has collided with existing private networks vmnet2,
vmnet8. Are you sure you wish to add it? [no]
- 仮想ネットワークのタイプの選択では、"nat"と入力します。
- 仮想ネットワークの削除
仮想ネットワークのタイプの選択で、"none"と入力すると指定した仮想ネットワークが削除されます。What type of virtual network do you wish to set vmnet3?
(bridged,hostonly,nat,none) [nat] none
Removing a NAT network for vmnet3.
- ブリッジ接続
- 各設定の終了後、現在の設定の一覧が表示され、仮想ネットワークの変更を続けるかどうかに答えます。"yes"で継続。"no"で設定終了です。The following virtual networks have been defined:
. vmnet0 is bridged to eth0
. vmnet1 is a host-only network on private subnet 120.1.0.0.
. vmnet2 is a NAT network on private subnet 172.16.109.0.
Do you wish to make additional changes to the current virtual networks
settings? (yes/no) [yes] no - 以降は再構築のために、リモート接続のポート番号や管理ユーザの設定を順次行っていきます。これらについても前回の設定がデフォルトになりますので、変更がなければデフォルトで進めてください。
以上でLinuxホストでの仮想ネットワークの設定方法の説明は終わりです。
[仮想ネットワークののDHCPの設定]
さて、host-only接続とNAT接続では、それぞれの仮想ネットワークにDHCPサーバがそれぞれ自動的に設定されます。IPアドレスの配布範囲は自動的に設定されるので、自分で設定したい場合には各ネットワークの設定ファイルを編集する必要があります。ここではその設定方法について説明します。
- 設定ファイル(dhcpd.conf)の編集
DHCPサーバの設定変更を行う場合には、設定ファイルであるdhcpd.confを編集します。
dhcpd.confは、それぞれ、"/etc/vmware/ネットワーク名/dhcpd/dhcpd.conf"に作成されています。
(e.g. "/etc/vmware/vmnet1/dhcpd/dhcpd.conf")
下記の赤字の範囲を修正します。allow unknown-clients;
default-lease-time 1800; # 30 minutes
max-lease-time 7200; # 2 hours
subnet 192.168.0.0 netmask 255.255.255.0 {
range 192.168.0.128 192.168.0.254;
option broadcast-address 192.168.0.255;
option domain-name-servers 192.168.0.1;
option domain-name "localdomain";
}
注意:- ネットワークアドレスの最初の値(e.g. 192.168.0.1)は、ホスト側のデバイスに割り当てられるので使用できません。
- NAT接続の場合には、ネットワークアドレスの2番目の値(e.g. 192.168.0.2)は、ゲートウェイに使用されているので使用できません。
- "vmware-config.pl"を実行すると、dhcpd.confは上書きされるので必ずバックアップを取っておいてください。
- 仮想ネットワークの再起動
"/usr/lib/vmware/net-services.sh"コマンドを使用して、仮想ネットワークの再起動を行います。Usage: net-services.sh {start|stop|status|restart} [{|all} [ ]]
引数の"vHubNr"には、仮想ネットワークのデバイス名の最後の数字を指定します。
vmnet2を再起動するためには、下記のようにコマンド実行します。[root@localhost ~]# /usr/lib/vmware/net-services.sh restart 2
DHCP server on /dev/vmnet2 [ OK ]
Host-only networking on /dev/vmnet2 [ OK ]
Host-only networking on /dev/vmnet2 (background) [ OK ]
DHCP server on /dev/vmnet2 [ OK ]
次回はWindowsホストの仮想ネットワークの設定方法について、説明します。
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