Oracle VM Serverのインストールについて説明します。
OVM 2.xについて説明しています。OVM 3.xについては、こちらをご覧ください。
[詳細]
OVMは、Xenをベースにしたoracle社が提供するフリーのType1ハイパーバイザ型の仮想化環境です。
エンタープライズ用途にフォーカスしており、Oracle社の製品が唯一サポートする仮想化環境でもあります。
2009/10/13にリリースされたOVM 2.2.0について、インストールから管理の基礎について、数回に分けて説明します。
まず、今回は仮想マシンを動作させるOVM Managerのインストールを説明します。
- OVMの入手
oracle社のWEBサイト (http://linux.oracle.com/)にアクセスし、Oracle VM : DownloadからE-Deliveryのページに移ります。
ユーザ登録を済ませると、1日から2日後に承認のメールが届きます。
再度、WEBサイトにアクセスすると、ダウンロードのページに進むことが出来ます。
最新のバージョンを選択し、ServerとManagerをダウンロードします。
- インストール媒体の準備
ダウンロードしたOVM Serverのzipファイルを展開し、インストール媒体イメージをCDROMもしくはDVD±ROMの媒体へ書き込みます。書き込みについては、イメージを媒体に転記できるツールを使用してください。 - CDからのインストール
作成したCDイメージを使用して、ホスト・マシンにOVMをインストールします。
インストールの手順は、Red Hat系のディストリビューションと、ほぼ、同じです。
- インストールするホスト・マシンに、既に別のOSが入っている場合にはMBRを初期化します。MBRの初期化については、こちらを参照してください。
- 作成した媒体をCD/DVDドライブへ挿入し、ホスト・マシンの電源を入れます。
なお、CD/DVDドライブから起動するように、あらかじめBIOSを設定しておいてください。 - Bootが終わるとインストールの開始画面になりしばらくすると、自動的にインストールが開始されます。
- 媒体のチェックをするかどうかに答えます。
- 使用するキーボードのレイアウトを選択します。
- パーティションの設定を行います。
パーティション設定のタイプと使用するディスクを選択します。
まず、パーティション設定のタイプを選択します。上から順に
- 選択されたすべてのディスクを使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。既存のパーティションは、すべて削除されます。
- 選択されたディスのLinuxのパーティションだけを使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。既存のLinuxパーティションは、すべて削除されます。
- 選択されたディスクの空き領域を使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。
- 最小のレイアウトで、USBドライブにインストールを行います。
- ユーザがパーティションのレイアウトを指定します。
次に、使用するディスクを選択します。
その後、パーティション削除の確認と、パーティションのレイアウトの確認の要不要に回答します。レイアウト確認に"Yes"で答えると、パーティションの設定ツールが起動し、レイアウトの変更が行えます。
なお、バーチャルマシンの格納先は"/OVS"になります。Live Maigrationを行う場合には、"/OVS"を共有ディスクに配置し、"ocfs2"でフォーマットしてください。 - ブートローダーの設定を行います。
ブートローダーを格納する場所を選択します。
OSが認識するディスク順序を変更したい場合(異なるディスクのMBRを選択したい場合)は、"Change drive order"を選択し、ディスクの順序を変更します。
- 管理サーバとの通信に使用するネットワーク・アダプタを選択します。
- IPアドレス、ネットマスク、ホスト名などを、設定します。
- タイムゾーンの設定を行います。
- Oracle VM Agentのパスワードを設定します。
Oracle VM Agentは、OVM ServerとOVM マネージャとの間の通信を行うエージェントです。 - rootのパスワードを設定します。
- インストール開始の確認に答えます。
- サーバのリブートを行います。
- "End User Lisence Agreement"に同意します。
- ログイン画面が表示されれば、インストールは完了です。
- 環境設定
OVMを使用するための最小限の環境設定を行います。
- タイムゾーンの変更を行います。
インストール直後のタイムゾーンは、アメリカ東海岸時間に設定されています。
タイムゾーンの変更方法は、こちらを参照してください。 - OVM Serverを管理するためのユーザを追加します。
[root@linux ~]# useradd -m ユーザ名
[root@linux ~]# passwd ユーザ名
Changing password for user ovmuser.
New UNIX password:
- タイムゾーンの変更を行います。
必要に応じて、NTP、ssh、resolv.conf、/etc/hosts、などの設定を行ってください。設定方法は通常のLinuxと同じです。
これで、Oracle VM Serverを使用する準備が終わりました。次回からはOVM Mnagerでの管理ついて説明します。
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