Oracle VM Server 3.0のインストールについて説明します。
[詳細]
OVMは、Xenをベースにしたoracle社が提供するフリーのType1ハイパーバイザ型の仮想化環境です。
エンタープライズ用途にフォーカスしており、Oracle社の製品が正式サポートする数少ない仮想化環境でもあります。
2011/08/24にリリースされたOVM 3.0について、インストールから管理の基礎について、数回に分けて説明します。
まず、今回は仮想マシンを動作させるOVM Managerのインストールを説明します。
- OVMの入手
oracle社のWEBサイト (http://linux.oracle.com/)にアクセスし、Oracle VM : DownloadからE-Deliveryのページに移ります。
ユーザ登録を済ませると、1日から2日後に承認のメールが届きます。
再度、WEBサイトにアクセスすると、ダウンロードのページに進むことが出来ます。
最新のバージョンを選択し、ServerとManagerをダウンロードします。
- インストール媒体の準備
ダウンロードしたOVM Serverのzipファイルを展開し、インストール媒体イメージをCDROMもしくはDVD±ROMの媒体へ書き込みます。書き込みについては、イメージを媒体に転記できるツールを使用してください。 - CDからのインストール
作成したCDイメージを使用して、ホスト・マシンにOVMをインストールします。
インストールの手順は、Red Hat系のディストリビューションと、ほぼ、同じです。
- インストールするホスト・マシンに、既に別のOSが入っている場合にはMBRを初期化します。MBRの初期化については、こちらを参照してください。
- 作成した媒体をCD/DVDドライブへ挿入し、ホスト・マシンの電源を入れます。
なお、CD/DVDドライブから起動するように、あらかじめBIOSを設定しておいてください。 - Bootが終わるとインストールの開始画面になりしばらくすると、自動的にインストールが開始されます。
- 媒体のチェックをするかどうかに答えます。
- 使用するキーボードのレイアウトを選択します。
- 使用許諾(EULA)する(Accept)か否(Decline)かを決定します。当然、許諾しなければインストールはできません。
- ディスクのフォーマットを行ってよいかどうかに答えます。
- パーティションの設定を行います。
パーティション設定のタイプと使用するディスクを選択します。
まず、パーティション設定のタイプを選択します。上から順に- 選択されたすべてのディスクを使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。既存のパーティションは、すべて削除されます。
- 選択されたディスのLinuxのパーティションだけを使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。既存のLinuxパーティションは、すべて削除されます。
- 選択されたディスクの空き領域を使用して、標準のレイアウトでパーティションを作成します。
- 最小のレイアウトで、USBドライブにインストールを行います。
- ユーザがパーティションのレイアウトを指定します。
次に、使用するディスクを選択します。
その後、パーティション削除の確認と、パーティションのレイアウトの確認の要不要に回答します。レイアウト確認に"Yes"で答えると、パーティションの設定ツールが起動し、レイアウトの変更が行えます。 - ブートローダーの設定を行います。
ブートローダーを格納する場所を選択します。
OSが認識するディスク順序を変更したい場合(異なるディスクのMBRを選択したい場合)は、"Change drive order"を選択し、ディスクの順序を変更します。
- 管理サーバとの通信に使用するネットワーク・アダプタを選択します。また、管理ネットワークをVLANに構築場合は"Add to VLAN"を選択し、次の画面で管理LANに使用するVLAN番号を指定します。
- IPアドレス、ネットマスクを設定します。
- ゲートウェイ、DNSサーバーを設定します。
- ホスト名を設定します。
- タイムゾーンの設定を行います。
- Oracle VM Agentのパスワードを設定します。
Oracle VM Agentは、OVM ServerとOVM マネージャとの間の通信を行うエージェントです。 - rootのパスワードを設定します。
- インストール開始の確認に答えます。
- サーバのリブートを行います。
- ログイン画面が表示されれば、インストールは完了です。
- 環境設定
OVMを使用するための最小限の環境設定を行います。ALT+F2でログインコンソールが表示されます。最初はrootでログインします。- OVM Serverを管理するためのユーザを追加します。
[root@linux ~]# useradd -m ユーザ名
[root@linux ~]# passwd ユーザ名
Changing password for user ovmuser.
New UNIX password:
- OVM Serverを管理するためのユーザを追加します。
必要に応じて、NTP, ssh, resolv.conf, /etc/hostsなどの設定を行ってください。設定方法は通常のLinuxと同じです。
これで、Oracle VM Serverを使用する準備が終わりました。次回からはOVM Mnagerでの管理ついて説明します。
0 件のコメント:
コメントを投稿