火曜日, 12月 08, 2009

Oracle VM 基礎 (第1回、仮想マシンの管理)

[概要]
仮想マシンの設定変更について説明しています。
OVM 2.xについて説明しています。OVM 3.xについては、こちらをご覧ください。

[詳細]
今回から不連続になりますが、数回にわたってOVM Managerからの仮想マシンの管理について説明していきます。今回は、仮想マシンのプロパティの変更について説明します。

  1. 変更画面の表示
    変更を行う仮想マシンを選択して"Configure"を押すか、仮想マシン名クリックします。


  2. Genenal
    ここでは、仮想マシンの一般的な情報の変更を行います。



    • General Information
      一般的な情報が表示されます。ここは変更することが出来ません。

      • "Create by" : 仮想マシンの作成者
      • "Status" : 稼動状態
      • "Server Pool Name" : 所属 Server Pool
      • "Creation Time : 作成日
      • "Running TIme" : 稼働時間
      • "Size" : 仮想マシンの起動ディスクサイズ
    • Detail Information
      仮想マシンの詳細情報が表示されます。これらの項目は変更することが出来ます。
      • "Virtual Machine Name" :
        仮想マシン名。こちらを変更してもゲストOSのホスト名は変わりません。(必須)
      • "Group Name" :
        仮想マシンが所属するグループ。グループに所属するメンバーへ仮想マシンの管理権限を与えます。
        デフォルトのグループは"My workspace"で、仮想マシンの作成者と管理者以外は変更で出来ません。グループについては、Oracle VM 入門 (第4回、ユーザの管理)を参照してください。(必須)
      • "Max Memory Size" :
        仮想マシンの最大メモリ容量。(必須)
      • "Memory Size" :
        仮想マシンの起動時のメモリ容量。(必須)
      • "Description" :
        仮想マシンの説明。(任意)
      "Save"を押して、変更を反映させます。

  3. Network
    仮想ネットワーク・インタフェース(NIC)について変更を行います。



    • "Edit"
      選択した仮想NICの設定変更を行います。


      • Virtual Network Interface Name
        インタフェースの名前を設定します。
      • Virtual Network Interface MAC Address
        仮想インタフェースのMACアドレスが表示されます。(変更不可)
      • Bridge
        ブリッジするホストのNICを選択します。
      • Enable Rate Limit
        ネットワークの帯域制限を行うかどうかを選択します。
      • Rate Limit
        ネットワーク帯域の上限を設定します。("Enable Rate Limit"がチェックされている時は必須)
    • "Delete"
      選択した仮想NICの削除を行います。
    • "Add"
      新しい仮想NICを作成します。


      • Virtual Network Interface Name
        インタフェースの名前を設定します。
      • Bridge
        ブリッジするホストのNICを選択します。
      • Enable Rate Limit
        ネットワークの帯域制限を行うかどうかを選択します。
      • Rate Limit
        ネットワーク帯域の上限を設定します。("Enable Rate Limit"がチェックされている時は必須)
    • Network Type
      仮想ネットワークのタイプを、「完全仮想化」(Fully Virtualized)と「準仮想化」(Paravirtulized)から選択します。
  4. Storage
    仮想ディスクや仮想マシンのブートでデバイスの管理を行います。



    • "Virtual Disks"
      仮想ディスク追加、削除、変更を行います。

      • "Delete"
        仮想ディスクの削除を行います。
      • "Edit"
        仮想ディスクの設定の表示、変更を行います。



        • "Virtual Disk Name"
          仮想ディスク名を表示します。(変更不可)
        • "Virtual Disk Size"
          仮想ディスクサイズを表示します。(変更不可)
        • "Shared"
          共有仮想ディスクであるか否かを表示します。(変更不可)
        • "Hard Drive Type"
          仮想ディスクのデバイスの種類をAuto, IDE, SCSI,XVDから選択します。(XVDはPVMのときのみ)
          なお、ブート・ディスクに対して、変更を加えないでください。OSができなくなります。
        • "QoS Enabled"
          QoS(帯域制限)を行うかどうかを選択します。
        • Priority Class
          QoSがEnabledの時に、仮想ディスクのI/Oのプライオリティを0~7までの値で設定します。0が最優先、7が最低です。("QoS Enabled"の時は必須)
      • "Create New Virtual Disk"
        仮想ディスクの設定の表示、変更を行います。



        • "Virtual Disk Name"
          仮想ディスク名を指定します。(必須)
        • "Virtual Disk Size"
          作成する仮想ディスクサイズを表示します。(必須)
        • "Attach/Detach Shared Virtual Disk"
        • "Hard Drive Type"
          仮想ディスクのデバイスの種類を選択します。デフォルトAuto(必須)
          HVMとPVMの違いによって、追加できる仮想ディスクの数、種類が異なります。
          HVMの場合:
          • Auto, IDE, SCSIから選択します。
          • IDEディスクの最大数は、CDROMデバイスを含んで4台。SCSIディスクは最大7台まで追加できます。
          • Autoを選択した場合は、まず、IDEディスクが選択されます。IDEディスクの最大数4に達すると、SCSIディスクが選択されます。SCSIも最大数に達するとエラーとなり、仮想ディスクは作成されません。作成できる残りディスクの数は、下のように表示されます。
          PVMの場合:
          • Auto, IDE, SCSI, XVDから選択します。
          • PVMには、IDE, SCSI, XVD共にディスクの数の制限はありません。
          • Autoを選択した場合は、直前に作成されたディスクの種類が選択されます。
        • "QoS Enabled"
          QoS(帯域制限)を行うかどうかを選択します。
        • "Priority Class"
          QoSがEnabledの時に、仮想ディスクのI/Oのプライオリティを0~7までの値で設定します。0が最優先、7が最低です。("QoS Enabled"の時は必須)
    • "Boot Source/CDROM"
      仮想マシンがブートするデバイスを"HDD", "CDROM", "PXE"から選択します。
      なお、CDROMはHVMのときのみ選択でき、Resoucesで登録したISOイメージを指定します。

  5. "Policies"
    仮想マシンの実行順位、高可用性、動作ホストの設定を行います。

    • "Hight Availability"


      • "Number of Virtual CPUs"
        仮想マシンの持つ仮想CPUの数を指定します。
        CPUの数はパフォーマンスの観点から、OVM Serverに搭載されているCPUの総コア数以下にすることをお勧めします。
      • "Schedule Priority"
      • "Scheduling Cap"
      • "Enable Hight Availability"
        高可用性の機能を有効にします。サーバ・プールの高可用性機能が有効になっていることが必要です。
    • "Placement Policy"
      仮想マシンの動作させるホストへの割り当てポリシーを設定します。

      • "Auto"
        この仮想マシンの動作するホスト(OVM サーバ)の制御を、OVMが自動的に行います。"Auto"はデフォルトです。


      • "Manual"
        指定したホストの上でのみ、この仮想マシンが動作するように設定します。


  6. "Profiles"
    • "Login/Password"
      仮想マシンにアクセスするためのアカウントとパスワードの再設定を行います。


      • "Virtual Machine System Usernname"
        ゲストOSのシステム管理ユーザを指定します。Linux, UNIXでは、"root"。Windowsでは"Administrators"グループに所属するユーザを指定します。
      • "Virtual Machine System Password"
        ゲストOSのシステム管理ユーザ、もしくは、そのパスワードを変更する場合新しいパスワードを入力します。
      • "Confirm Virtual Machine System Password"
        ゲストOSのシステム管理ユーザの新しいパスワードを確認のため再度入力します。
      • "Console Password"
        仮想マシンのコンソールにアクセスする際のパスワードを設定します。
      • "Confirm Console Password"
        コンソールのパスワードを確認のために再入力します。
      • "Send me the password"
        パスワードを忘れた時など、emailでパスワードを送付してします。
    • "Operating System"
      仮想マシンのOSの種類や、キーボードの配列を変更します。


      • "Profile/Operating System"
        仮想マシンのOSの種類をリストの中から選択します。
      • "Keyboard Layout"
        仮想マシンで使用するキーボードをリストの中から選択します。

以上で、仮想マシンのプロパティの変更についての説明は終了です。
次回はサーバ・プールへのサーバの追加について説明します。

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