金曜日, 8月 26, 2011

KVMの管理 改訂版 virt-manager 入門第4回 (仮想マシンのCPU, メモリ, ブートの管理)

[概要]
仮想化環境の管理ユーティリティvirt-manager 0.8.x (RHEL6, CentOS6, ubuntu 10.10, 11.04)で、仮想CPU,aメモリ, bootの管理について説明してます。

[詳細]
前回、に引き続き、個々の仮想マシンの管理について説明します。今回は「Processor(CPU)」, 「メモリ」, 「Boot Options」の管理について触れます。
[Processor]
仮想CPUについて、現在の設定の表示および変更を行えます。
なお、"最大割り当て"の数までCPUを指定できますが、パフォーマンスの観点から"ホストマシン上のCPU合計"の数以下にしてください。また、OS稼動中の変更は出来ません。
  1. CPU
    1. 現在の割り当て(0.8.4)/Current Allocation(0.8.6)
      仮想マシンに現在割り当てられている仮想CPUの数が表示されます。
      • virt-manager 0.8.4 (RHEL6, ubuntu 10.10)では表示のみです。
      • virt-manager 0.8.6 (ubuntu 11.04)では仮想CPU数の変更も行えます。
    2. 割り当てを変更(0.8.4のみ)
      仮想CPU数の変更を行います。なお、virt-manager 0.8.4 (RHEL6, ubuntu 10.10)のみに存在します。
    3. 最大割り当て
      仮想マシンに当てられる最大の仮想CPUの数が表示されます。
      • virt-manager 0.8.4 (RHEL6, ubuntu 10.10)では表示のみです。
      • virt-manager 0.8.6 (ubuntu 11.04)ではCPU数の変更も行えます。
    4. ホストのCPU数 (0.8.4)/論理ホストCPU数 (0.8.6)
      OSから認識されるホストのCPU数が表示されます。
  2. Configuration (0.8.6のみ)
    エミュレートするCPUのモデルを指定します。
    1. モデル
      エミュレートするCPUのモデルを指定します。選択します。
    2. Copy host CPU configuration
      ホストマシンからCPU情報を取得し、モデルへコピーします。
  3. Topology (0.8.6のみ)
    CPUのトポロジーを設定します。デフォルトでは自動的に管理されています。
    1. Manually set CPU topology
      マニュアルでトポロジーを管理する場合にはチェックします。
    2. Sockets仮想マシンのCPUソケットの数を指定します。
    3. Cores1仮想CPUあたりのコアの数を指定します。
    4. Threads1コアあたりのスレッドの数を指定します。
  4. CPU Pinning (0.8.4)/Pinning (0.8.6)
    仮想CPUの物理CPU割り当ての表示と設定を行います。
    1. Default Pinning仮想CPUを割り当てる物理CPUを指定します。
    2. ホストのNUMA設定から生成 (0.8.6のみ)
      NUMAアーキテクチャのマシンの場合、ホストのNUMAの設定を取得します。
    3. 実行時Pinning仮想マシンの実行時、現在の物理CPUの割り当てが表示されます。
  5. [Memory] 仮想マシンのメモリの状態の表示および設定を行います。なおね動的なメモリの割り当て変更はハイパーバイザーとゲストOSがサポートしている必要があります。KVM/Qemuは未サポート、Xenはサポート。
    1. ホストメモリーの合計
      ホストOSから認識されているのメモリ容量を表示します。
    2. Current allocation
      現在、仮想マシンに割り当てられているメモリの表示及び変更を行います。
    3. 最大割り当て
      仮想マシンに割り当てられる最大のメモリ容量を指定します。
    [Boot Options] 仮想マシンのブート時のオプションの設定を行います。
    1. 自動起動
      ホスト起動時に仮想マシンを自動起動する場合にはチェックします。
    2. 起動デバイスの順序
      OSを起動する仮想デバイス順序を指定します。デバイスは次の種類の中から選択することが出来ます。
      • ハードディスク
      • CDROM
      • フロッピーディスク
      • ネットワーク (PXE)

    3. Dircet kernel boot
      仮想ディスクではなく、直接カーネルのイメージを指定して仮想マシンを起動する際のイメージファイルとカーネルの起動引数の指定を行います。あまり、使用しないオプションです。
      • Kernel path
        ブートに使用するカーネルイメージを使用します。
      • initrd path
        initrdのイメージを指定します。
      • カーネルへの実引数
        カーネルへの引数を指定します。
    次回から、仮想ディスクやネットワークカードなどデバイスの管理について、説明します。

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