OVMでの仮想マシン・テンプレートの管理について説明しています。
OVM 2.xについて説明しています。OVM 3.xについては、こちらをご覧ください。
[詳細]
前回はISOイメージの管理について説明しました。今回は仮想マシンを作成するための雛形であるテンプレートの管理について説明します。
登録方法には、sshなどでUtility Serverにコピーしたイメージをコピーする方法、外部ソース(Webサーバやftpサーバ)からイメージをダウンロードする方法、P2Vユーティリティを使ったBear Metalマシンからの作成があります。
今回はOracle社から提供されるテンプレートを使って説明を行い、P2Vユーティリティとテンプレートの作成については回を改めて説明します。
まずは、テンプレートの入手方法から説明します。
- テンプレートの入手
OVMを入手した時に利用したoracle社のWEBサイト (http://linux.oracle.com/)にアクセスし、Oracle VM : DownloadからE-Deliveryのページに移り、ログインしてください。
"Select a Product Pack"で、"Oracle VM Templates"を選択し、必要なテンプレートをダウンロードしてください。
- サーバ・プールに存在するテンプレートの登録("Select from Server Pool")
sshやnfsを経由してコピーしたテンプレートの登録を行います。
これから、x86_64版Oracle Enterprise Linux 5 Update 3の半仮想化の仮想マシンのテンプレート"Oracle Enterprise Linux 5 Update 3 template - PV Small x86_64 (64 bit)"を、例に登録の説明を行います。
- Utility Serverへのコピー
まず、ダウンロードしたテンプレートのファイルをにコピーし、ファイルを展開します。OVM Serverの標準では、sshとnfsがリモートのファイルを転送する手段として用意されています。ここでは、WindowsのPCからscpを用いてファイルを転送しています。
なお、テンプレートは、Utility Serverの"/OVS/seed_pool/"の下に置くことが決められていますので、そこにテンプレートファイルをコピーします。
E:\os_img\Windows2008>scp V16223-01.zip root@vm-host03:/OVS/seed_pool/
root@vm-host03's password:
V16223-01.zip 100% 2754MB 10.9MB/s 04:12
E:\os_img\Windows2008>
- テンプレートファイルの展開
コピーしたテンプレートファイルをUtility Serverで展開します。
[root@vm-host03 ~]# cd /OVS/seed_pool/
[root@vm-host03 ~]# unzip V16223-01.zip
[root@vm-host03 ~]# tar xvz OVM_EL5U3_X86_64_PVM_4GB.tar.gz
ディレクトリ名がテンプレート名となるので、変更したい場合にはディレクトリの名前を変更します。
[root@vm-host03 ~]# [root@vm-host03 ~]# mv OVM_EL5U3_X86_64_PVM_4GB OEL5U3_PVM_64
- OVM Managerへの登録
"Resource"タブ→"Templates"へ移動し"Import"を押します。
- コピー・ソースの選択
"Select from Server Pool (Discover and register)"を選択し、"Next"で次に進みます。
- 情報の登録
イメージの登録に必要な情報を選択または入力します。
- Server Pool Name
テンプレートをコピーしたUtility Serverの所属するサーバ・プールを選択します。(必須)
- Virtual Machne Template Name
登録するテンプレートつまり、作成されたディレクトリを選択します。(必須)
今回の例では、"OEL5U3_PVM_64"というディレクトリを作成したので、"OEL5U3_PVM_64"を選択してください。
- Operating System
テンプレートのOSのタイプを選択します。(必須)
今回の例では、"Oracle Enterprise Linux 5 64bit"になります。
- Virtual Machine System Username
サーバ・プール設定の際に設定したUtility Serverのユーザ名を入力します。(必須)
- Virtual Machine System Password
上記のユーザ名に対応したパスワードを入力します。(必須)
- Description
テンプレートのファイルの説明を記述します。(任意)
- Server Pool Name
- 入力項目の確認
入力確認項目の確認が終わったら"Confirm"を押し、登録を完了させます。
- テンプレートの承認
イメージの登録が正常に終わると、"Pending"の状態になります。
"Approve"を押してイメージの承認を行い、使用可能なステータス"Active"に変更する必要があります。
- Utility Serverへのコピー
- 外部ソースからの登録("Download from External Source")
テンプレートをHTTP,FTPを使用して、Utility Serverに登録します。
- ftp,webサーバへのテンプレートの登録
ダウのロードしたテンプレートを、ftpや,webサーバに登録します。まず、V16223-01.zip を展開します。さらに、展開して出来たtar.gzファイルについても展開してください。
[root@linux ~]# unzip V16223-01.zip
[root@linux ~]# tar xvz OVM_EL5U3_X86_64_PVM_4GB.tar.gz
展開したディレクトリは、ディレクトリ・ブラウズ出来るようにサーバの設定を行ってください。
- OVM Managerへの登録
"Resource"タブを押すと"Virtual Machine Templates"に移動しますので、"Import"をおします。
- コピー・ソースの選択
"Download from External Source (HTTP and FTP)"を選択し、"Next"で次に進みます。
- 情報の登録
イメージの登録に必要な情報を選択または入力します。
- Server Pool Name
イメージをコピーするサーバ・プールを選択します。(必須)
- Virtual Machne Template Name
登録するテンプレート名を入力します。(必須)
- Operating System
テンプレートのOSのタイプを選択します。(必須)
今回の例では、"Oracle Enterprise Linux 5 64bit"になります。
- Virtual Machine System Username
サーバ・プール設定の際に設定したUtility Serverのユーザ名を入力します。(必須)
- Virtual Machine System Password
上記のユーザ名に対応したパスワードを入力します。(必須)
- Description
テンプレートのファイルの説明を記述します。(任意)
- Server Pool Name
- URLの入力
テンプレートのURLを入力します。Proxyサーバを経由してのアクセスが必要な場合には、"Use Proxy"をチェックしProxyサーバのURLを入力します。
- 入力項目の確認
入力確認項目の確認が終わったら"Confirm"を押し、登録を完了させます。
- テンプレートの承認
イメージの登録が正常に終わると、"Pending"の状態になります。
"Approve"を押してイメージの承認を行い、使用可能なステータス"Active"に変更する必要があります。
- ftp,webサーバへのテンプレートの登録
- ステータスと説明の変更
テンプレートを選択し"Edit"を押すことで、ステータスと説明の変更が出来ます。ステータスは、"Active"と"Inactive"があり、"Inactive"にするとテンプレートをOVM Managerから一時的に利用できなくできます。テンプレートのメンテナンスを行うときなどに使用してください。
同じページで、Descriptionに記載した説明を編集することも出来ます。 - ステータスの削除
テンプレートの削除を行うときには、削除するテンプレートを選択して"Delete"を押します。すると、確認画面が表示され、そこでも"Delete"を押すと、テンプレートが削除されます。
以上でテンプレートの管理についての説明は終わりです。次回はよいよ仮想マシンの作成について説明します。
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